『嫌われる勇気の書評・要約を知りたい』
この悩みを解決します。
『嫌われる勇気』は、フロイト、ユングと並び『心理学の三大巨頭』と称される、アルフレッド・アドラー氏の思想を、『青年と哲人の対話』という物語形式でまとめた一冊です。
2014年にビジネス書ランキングで年間2位、2015年には年間1位を記録したベストセラー。
本書では、欧米で絶大な人気を誇るアドラー心理学をベースに、『どうすれば人は幸せに生きることができるのか』という哲学的な問いに、答えを提示してくれます。
この世の真理ともいうべき、アドラーの思想。
本書が、あなたの人生を変えるきっかけになるかもしれません。
今回は、『嫌われる勇気』の書評・要約をしていきます。
(2024/10/12 22:28:36時点 Amazon調べ-詳細)
では、まいります。
『嫌われる勇気』の基本情報
まずは、『嫌われる勇気』の基本情報を紹介します。
著者:岸見一郎、古賀史健
出版日:2013年12月13日
出版社:ダイヤモンド社
定価:1,500円+税
岸見一郎氏のプロフィールはこちら。
1956年、京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学(西洋哲学史専攻)。京都聖カタリナ高校看護専攻科非常勤講師。
著書に『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』(古賀史健と共著、ダイヤモンド社)、『人生を変える勇気』(中央公論新社)『よく生きるために働くということ』(KKベストセラーズ)『三木清「人生論ノート」を読む』(白澤社)『老いた親を愛せますか?』(幻冬舎)、訳書にアドラー『個人心理学講義』『人生の意味の心理学』(アルテ)、プラトン『ティマイオス/クリティアス』(白澤社)など多数。
古賀史健氏のプロフィールはこちら。
1973年、福岡県福岡市生まれ。1998年、出版社勤務を経てライター/編集者として独立。
一般誌、ビジネス誌、ムック等のライターを経て現在は書籍のライティング・編集を中心に活動中。インタビュー集に『16歳の教科書』、『16歳の教科書2』、『40歳の教科書』、『40歳の教科書NEXT』(講談社)がある。その他、『ゼロ』(堀江貴文著)など構成・編集協力として携わった書籍が80冊超。
2012年、初の自著『20歳の自分に受けさせたい文章講義』(星海社新書)刊行。2013年、『嫌われる勇気』(岸見一郎/古賀史健・著)刊行。執筆活動のほか、講演・セミナー 等も務める。2014年、「ビジネス書大賞2014」審査員特別賞。
本書は、以下の5章で構成されています。
第1章 トラウマを否定せよ
第2章 すべての悩みは対人関係
第3章 他者の課題を切り捨てる
第4章 世界の中心はどこにあるか
第5章 『いま、ここ』を真剣に生きる
全体を通してポイントとなるのが、以下のキーワード。
『劣等感』『コンプレックス』『比較』『対人関係』
これらのキーワードに、一瞬でも思い当たる節がある方は、ぜひ本書を手にしてみてください。
全296ページ。
本書を読み終える頃には、自分自身の新しい人生の扉を開くためのバイブルとなっているでしょう。
『嫌われる勇気』の要約まとめ
ここからは、『嫌われる勇気』の要約について紹介します。
【要約①】あなたに、世界を直視する『勇気』があるか。
かつて1000年の都と謳われた古都の外れに、世界はどこまでもシンプルであり、人は今日からでも幸せになれる、と説く哲学者が住んでいた。
出典:嫌われる勇気
本書の冒頭、この一文から物語が始まる。
あなた自身が変われば、世界はシンプルな姿を取り戻す。
問題は、世界がどうであるかではなく、あなたがどうであるか。
世界を直視することができるか、あなたにその『勇気』があるか。
『どうすれば人は幸せに生きることができるか』という哲学的な問いに、極めてシンプルかつ具体的な答えを提示します。
【要約②】人生は他者との競争ではない。
同じ平らな地平に、前を進んでいる人もいれば、その後ろを進んでいる人もいる。そんな姿をイメージしてください。進んできた距離や歩くスピードはそれぞれ違うけれども、みんな等しく平らな場所を歩んでいる。『優越性の追求』とは、自らの足を一歩前に踏み出す意思であって、他者よりも上をめざさんとする競争の意思ではありません。
出典:嫌われる勇気
誰とも競争することなく、ただ前を向いて歩いていけばいいのです。
もちろん、他者と自分を比較する必要もありません。
健全な劣等感とは、他者との比較の中で生まれるのではなく、『理想の自分』との比較から生まれるもの。
縦の軸が存在しない平らな空間を、我々は歩んでいる。
我々が歩くのは、誰かと競争するためではない。
今の自分よりも前に進もうとすることにこそ、価値がある。
【要約③】『変えられるもの』と『変えられないもの』を見極める。
『変えられるもの』と『変えられないもの』を見極めるのです。われわれは『なにが与えられているか』について、変えることはできません。
しかし、『与えられたものをどう使うか』については、自分の力によって変えていくことができます。だったら『変えられないもの』に注目するのではなく、『変えられるもの』に注目するしかないでしょう。
出典:嫌われる勇気
100点満点の人間など一人もいない。
ありのままの『このわたし』を受け入れること。
そして変えられるものについては、変えていく『勇気』を持つ。
我々は、何かの能力が足りていないのではない。
ただ、『勇気』が足りていない。全ては、『勇気』の問題。
『嫌われる勇気』の書評
続いて、『嫌われる勇気』の書評を紹介します。
書評②:人生を変えるための方法を提示し、読者に行動するきっかけを与えてくれる。
【書評①】シンプルかつ普遍なアドラーの思想を青年と哲学者との対話形式で描く。
アドラーの思想は、ともすれば当たり前のことを語っているように映ったり、あるいは到底実現不可能な理想論を唱えているように受け取られかねないところがある。
そこで、読者が抱くであろう疑問を細かく想定し、主人公である青年が哲学者へ投げかける対話形式を採用。
シンプルな思想であるが故に感じるであろう反発心を、青年が代弁してくれる。
さらに、例えを提示しながら、具体的で分かりやすい答えを哲学者が提示してくれる。
これほどまでに理解しやすい哲学書は、これまで出会ったことがありません。
【書評②】人生を変えるための方法を提示し、読者に行動するきっかけを与えてくれる。
アドラーが提唱する思想を、他人に劣等感を抱きコンプレックスの塊のような青年に提示する。
単なる行動批判ではなく、より良い人生を送るために必要な、やるべき行動を示してくれる。
それが、行動するきっかけを与えてくれる。
『嫌われる勇気』を読むべき人
要約・書評を紹介してきました。
続いて、『嫌われる勇気』を読むべき人を紹介します。
- 変わりたいと思っているけど、変われない人。
- 挑戦したいことがあるけど、行動できない人。
- 他者に対する劣等感に満ちていて、自分はダメな人間だと思っている人。
上記のいずれかに当てはまる人は、本書を読めば悩みが解決されると思います。
特に、『自分の人生はこんなはずじゃなかった。人生を変えたい。』と思っている人に、ぜひとも読んでもらいたい一冊です。
私自身、他者と比較することは日常茶飯事、さらには、自分の思うようにいかないことがあるとすぐイラつき、その度に家族に迷惑をかけてきました。
『自分はダメな人間だ。こんなクソみたいな人生、最悪だ。』と思い込んでいた矢先、本書と出会いました。
『嫌われる勇気』を読み、自分が置かれている状況や考え方を作ったのは自分自身であることに気づかされました。
それだけではなく、自分が選んだライフスタイルは、今ここから変えていけるということも分かりました。
本書を読んでからは、自分の感情のコントロールがしやすくなっただけでなく、混沌に満ちた将来に一筋の光が見えた。そんな気持ちになりました。
自分の人生を変えたい。やり直したいと願う方に、ぴったりの一冊です。
『嫌われる勇気』を読むべき理由
最後に、『嫌われる勇気』を読むべき理由を紹介します。
理由②:世界とは、他の誰かが変えてくれるものではなく、ただ『わたし』によってしか変わりえない。
それぞれ、解説します。
【理由①】人はいま、この瞬間から幸せになることができる。
人間にとっての最大の不幸は、自分を好きになれないこと。
この現実に対し、『わたしは誰かの役に立っている。』という思いだけが、自らに価値があることを実感させてくれる。
いわば、他者貢献。
この他者貢献こそが、幸せに繋がるキーワード。
アドラーは、『幸福とは、貢献感である。そこに、他者からの承認は必要ない。』と定義されています。
漠然と、幸せになりたいと願うときに、どのような思考が大切かについて学ばせてくれます。
【理由②】世界とは、他の誰かが変えてくれるものではなく、ただ『わたし』によってしか変わりえないことを知る。
どれだけ人生を変えたいと願っていても、変えられるかはあなた次第。
このことについて、本書の最後にアドラーの言葉として紹介されています。
『誰かが始めなければならない。他の人が協力的でないとしても、それはあなたには関係ない。わたしの助言はこうだ。あなたが始めるべきだ。他の人が協力的であるかどうかなど考えることなく。』
刹那としての『いま、ここ』を真剣に踊り、真剣に生きる。
そうすれば、どこかに辿り着く。
誰も知らない、『どこか』に。
まとめ
『嫌われる勇気』の書評・要約を紹介しました。
『嫌われる勇気』を読もうと思った方は、Amazonや楽天でポチってみてください。
(2024/10/12 22:28:36時点 Amazon調べ-詳細)
以上が、『嫌われる勇気』の書評・要約まとめでした!