『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのかの書評・要約を知りたい』
この悩みを解決します。
『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』は、お笑い芸人であるナイツの塙宣之氏(ナイツ塙宣之オフィシャルブログ)が上梓しました。
本書では、『どうしてウケるのか』だけを40年以上考え続け、『笑い脳』に侵された塙氏がたどり着いた現代漫才論が語られます。
今回は、『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』の書評・要約をしていきます。
では、まいります。
『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』の基本情報
まずは、『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』の基本情報を紹介します。
著者:塙宣之
出版日:2019年8月9日
出版社:集英社新書
定価:820円+税
塙宣之氏のプロフィールはこちら。
ナイツ 塙宣之(はなわ のぶゆき)
芸人。1978年、千葉県生まれ。漫才協会副会長。2001年、お笑いコンビ『ナイツ』を土屋伸之と結成。2008年以降、3年連続でM-1グランプリ決勝進出、2018年、同審査委員。THE MANZAI2011準優勝。
漫才新人大賞、第68回文化庁芸術祭大衆芸能部門優秀賞、第67回芸術選奨大衆芸能部門文部科学大臣新人賞など、受賞多数。
出典:言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか
本書は、以下の6章で構成されています。
プロローグ 『僕が霜降り明星を選んだワケ』
第1章 『王国』大阪は漫才界のブラジル
第2章 『技術』M-1は100メートル走
第3章 『自分』ヤホー漫才誕生秘話
第4章 『逆襲』不可能を可能にした非関西系のアンタ、サンド、パンク
第5章 『挑戦』吉本流への道場破り
第6章 『革命』南キャンは子守唄、オードリーはジャズ
エピローグ 『10年ぶりの聖地。俺ならいいよな』
全体を通してポイントとなるのが、以下のキーワード。
『M-1』『漫才』『ネタの作り方』
全224ページにわたり、40年以上もの漫才人生で考え続けている『どうしてウケるのか』という、塙氏の頭の中を覗くことができます。
『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』の要約まとめ
ここからは、『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』の要約について紹介します。
【要約①】『芸人』という姿を借りることで隠して生きている。
僕は普通の人と違うことを『芸人』という姿を借りることで隠して生きているのです。
芸人という職業は選んだというより、芸人として生きるしか術がなかったのです。
出典:言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか
幼少期に完全に自分に自信を無くし、今となっては芸人以外の道で生きていく自信がない。
そんな塙氏が、笑いに目覚めたのがダウンタウンの松本さんの影響。
間違っていることでも、『ボケ』という括りの中に入れることで、人は自由になれる。
そんな松本さんを観て、初めて自分を肯定できるようになった。
【要約②】自分の好きなことを突き詰めていく。
あの番組(アメトーーク!)が長寿であることは、一つの事実を物語っています。
好きなものを異様に熱く語るだけで、それはボケになる。
出典:言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか
たくさんのネタを作って行く中で気づいた、『好きなことをすれば良い』ということ。
それを『アメトーーク!』を例に、解説してくれる。
『アメトーーク!』の肝は、話している内容ではなく、好きなことを夢中になって語っている芸人の様子がおもしろいということ。
それをきっかけに、どんどん自分の好きなことを突き詰めていく塙氏。
その結果として、代表作である『ヤホー漫才』が完成する。
【要約③】いかにネタと真剣に向き合ってきたかが試される舞台。
内輪話や自虐ネタを封印し、信頼できる強いネタを作ること。
自分にしかない強い武器を見つけるためにも、関東芸人は、まずそこから取り組むべきです。
出典:言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか
M-1の舞台は、その一年間、いかにネタと真剣に向き合ってきたかが試される舞台。
アンタッチャブル、サンドウィッチマン、パンクブーブーを例に、本筋だけで笑いを取る芸人の姿について語る。
『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』の書評
続いて、『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』の書評を紹介します。
書評②:紳竜の研究とは違った視点から現代漫才で勝つための本質を学べる。
【書評①】芸人のための書籍でありながらも人生で大切なことを学べる。
ナイツの芸人としての歩みの中で、現在の地位を確立するまでの軌跡を詳しく紹介しています。
3年連続でM-1グランプリの決勝に進出するものの、優勝を逃してきたナイツ。
しかし、そこに至るまでの漫才の磨き方や漫才に対する考え方が、芸人でなくとも参考にできる人生の本質を学ぶことができます。
【書評②】紳竜の研究とは違った視点から現代漫才で勝つための方法を学べる。
これまでの漫才のバイブルといえば、『紳竜の研究』でした。
しかし、本書は現代漫才のバイブル。
M-1という土俵で戦うために必要なことが、これまでM-1に幾度となく挑戦し続けた挑戦者として、かたや審査員としてジャッジする立場として、その両面から分析されています。
『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』を読むべき人
要約・書評を紹介してきました。
続いて、『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』を読むべき人を紹介します。
- 目標を立てて努力しているけどなかなか結果が出ずに不安を感じている人。
- とりあえず流行りに乗ろうとしてしまう人。
- オリジナルのスタイルを作り上げたい人。
本書の一部に、ヤホー漫才が生まれるまでのナイツの苦難が描かれています。
一時は、周りの芸人たちを真似した芸を作っていたが、一向にウケない。
『今こういう漫才が流行っているから、こんな感じのどう?』というやりとりばかり。
しかし、オリジナルなスタイルではないものをオリジナルのようなフリをして、自分を騙しながら漫才をしていると、必ず噛む癖があることに気づく。
でも、好きなことをネタにしているときは、全く噛まない。
これをきっかけに、好きなことをとことん突き詰め、やがてナイツの代表作である『ヤホー漫才』にたどり着くエピソードが紹介されています。
『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』を読むべき理由
最後に、『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』を読むべき理由を紹介します。
理由②:影に隠された努力を知ることができる。
それぞれ、解説します。
【理由①】塙氏の漫才に対する考えを垣間見ることができる。
漫才界のバイブルとして受け継がれている『紳竜の研究』。
それが平成の漫才界におけるバイブルだとすれば、本書は令和における漫才のバイブルだと言えるでしょう。
M-1グランプリで3年連続決勝進出の実力がありながらも、M-1は消したい過去だったという塙氏。
でも、その過去があるからこそ、今出場している芸人の気持ちや悔しさが分かる。
過去には芸人として、そして今は審査員としてM-1グランプリに携わっている塙氏だからこそ、M-1で勝つために何が必要なのかを知っている。
その塙氏の漫才に対する考えを、本書から学ぶことができます。
【理由②】ナイツの影に隠れた努力を知ることができる。
塙氏は、20代の後半で『このままでは永久に売れない』と悟ったそうです。
そこで、相方の土屋氏と一緒に考えていたネタを塙氏が一人で受け持つことに。
当時、コールセンターでバイトをしている合間に、1日1本、ブログにネタを書くようになったそうです。
今もなお書き続いていて、既に4500本を超える量のネタを毎日書き続けています。
そして、『量より質』という言葉について、量をこなさなければ質は上がってこないと断言しています。
努力があってこそ、質が上がるということを改めて認識させられる内容です。
まとめ
『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』の書評・要約を紹介しました。
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以上が、『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』の書評・要約まとめでした!