私は前の職場で、教育や指導担当として働いていました。
その頃の自分を過大評価するわけではありませんが、客観的に見ても、出世という意味では同期の中で頭一つ突き抜けていました。
結局は、会社のやり方に納得いかなかったために、退職することを選びましたが。
でも、会社員として10年間働いてきた経験から、出世する人の特徴や、なぜ私が同期より頭一つ抜きん出ることができたのかということをお伝えできると思い、この記事を書きました。
今回は、出世する人にはどんな特徴があり、何をすれば出世できるのかということを紹介します。
会社の同期に負けたくないという方。出世したいという方。これを真似すれば、きっとあなたも出世コースに乗れること間違いなしです。
では、まいります。
出世する人が重視する3つのこと
出世する人はどのように仕事をしているのか、考えていきましょう。
出世する人の最低条件として、まずは仕事ができることが挙げられます。仕事をしっかりやらなければ出世できないのは当たり前です。
仕事をしっかりやるというのは、求められている仕事を期日までに仕上げるということ。そのためには、自分がやるべき仕事を、効率良くこなすスキルが必要です。
続いて、仕事以外の面もみていきましょう。
出世する人は、例外なく周りからの評判が良いことが挙げられます。さらに、本来の実力以上に、周りからの評判もあったりします。
自分の評判を良くすることは、外的要因に左右されます。そこで、周りからの評判を得るための鍵となるのが、コミュニケーションスキルです。
このように、出世する人は、自分に求められていることを確実に実行するスキルと、周りからの評判を得るためのコミュニケーションスキルがあります。
これら2つのスキルを得るためには、日普段仕事のやり方が全てと言っても過言ではありません。
ここで、出世するために普段の仕事をどのように進めれば良いのか、ポイントを3つに絞ります。その3つとは、以下のとおりです。
- キーパーソンを見極める
- 自分で全部をやらない
- ほかの部署の人との交流
ポイント①と②は、求められている仕事をしっかりこなすために必要なこと。ポイント③は、コミュニケーションスキルを得るために必要なことです。
それぞれ、詳しく解説していきます。
【ポイント①】キーパーソンを見極める
まず、求められている仕事を確実に実行するためには、キーパーソンをしっかり見極めることが大切です。
自分の配属されている部署で誰が決裁権を持っているのかはもちろんですが、それだけではありません。一番大切なことは、部署が抱えている仕事をスムーズに進めている影の立役者を見つけることです。
影の立役者が自分を売り込んでくれる
影の立役者とは、部署を統括している人の部下であり、自分の先輩という立場。その中で仕事を確実にこなす人です。
部署を統括する人に決裁権があるのは当たり前ですが、その人に一目置かれる存在になるには、影の立役者から評判を引き出すのです。
最終的に、統括している人の評判を得るためには、統括している人に直接仕事の成果を見せるだけではいけません。重要なのは、影の立役者から統括に対して自分を売り込んでもらうということです。
影の立役者をサポートすることで自分に返ってくる
そして、自分を売り込んでもらうには、キーパーソンである影の立役者をしっかり見極め、その人の仕事をサポートすることも大切です。
サポートしてもらった側からすると、悪い気持ちは抱きません。むしろ、仕事を手伝ってもらったことで、信頼関係が成り立ちます。
その信頼関係があってこそ、自分を売り込んでもらえるようになるのです。
さらに、キーパーソンの存在を見極めることで得られることは、それだけではありません。もう一つ重要なこととして、自分が担う仕事を進めやすくするためでもあります。
キーパーソンを頼って自分を売り込んでもらう
前述したように、まずは自分に与えられた仕事を確実に実行しなければなりません。そのためには、キーパーソンの協力無くして成功はありません。
キーパーソンに自分の仕事をサポートしてもらってこそ、確実な成果を出せるのです。
やるべきことは簡単です。仕事を進めていくうえで出た問題点を、キーパーソンに伝えてアドバイスをもらう。これだけです。
キーパーソンを頼ることで、キーパーソンには自分が後輩を育てたという意識が芽生えます。そうすれば、自然と統括する人に対して自分を売り込んでくれるようになります。
このことからも、まずはあなたの部署のキーパーソンである影の立役者をしっかりと見極めましょう。
【ポイント②】自分で全部をやらない
2つ目のポイントは、自分で全部をやらないということです。
仕事をしていれば必ずと言って良いほど、突発の案件が出てきます。
もちろん、それを全て断るわけにはいかないですが、それでも自分がやるべき仕事をこなすためにも、余計な仕事はスルーしましょう。
そのために大切なことは、部署のリーダーに対して、細かな進捗報告をするということ。なぜなら、自分が担っている仕事量を周りに理解してもらうことが大切だからです。
自分の仕事量を周りに理解してもらう方法
ただ、どうでも良い報告は相手の時間を無駄にするだけなので、逆に評価を下げてしまいます。重視すべきは、仕事のゴール設定と、ゴールに至るまでのポイントとなる中間地点の把握です。
ゴール設定は、いつまでにこの仕事を終わらせるかということ。まずは期日を見積もりましょう。そして、ゴールに向かう途中で、中間地点となる区切りを設定しておきます。
例えば、新商品のプロモーションをする中で、ポスター広告を出す仕事を任されたとしましょう。
ゴール設定は、ポスターを納品する日。そこから逆算して、中間地点を設定しましょう。
④ポスター納品。
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③デザイン案修正。2校。
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②デザイン案を選定。1校。
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①ポスターを外注するデザイン会社と初回の打合せ。ラフ案校正。方向性決定。
プロモーション用のポスターを製作するには、ざっと3つの中間地点が見えてきます。この中間地点ごとの日取りを、しっかり把握しておきましょう。
そして、ゴールまでに考えた中間地点を、このプロジェクトのキーポイントとして、最初にリーダーと共有しておきましょう。そうすることで、あなたの仕事の全体観が共有されます。
プロジェクトのキーポイントについて進捗報告を欠かさない
あとは、中間地点であるキーポイントに対して、どれだけ達成しているかという進捗報告をするだけです。スケジュール通りであることはもちろん、少しでも遅れそうならば理由と合わせて報告します。
最初にプロジェクトのキーポイントを共有しているので、リーダーはあなたがこのプロジェクトの全体で、どの時期が一番重点的に力を注がなければならないかを理解しています。
リーダーにそれを理解してもらっておくことで、たとえ一番力を注がなければならない時期に突発案件が発生しても、ほかのメンバーに振ってくれるでしょう。
これが一番重要です。
あなたがやるべき仕事を確実に実行するためには、一番重点的に仕事をしなければならない時期に余計な仕事を入れることは避けなければなりません。
自分が集中すべき仕事を確実に実行する
自分がやるべきことに集中する。これが、自分で全部のことをやらないということの本質です。
逆に、ここさえ抑えておけば、やるべき仕事を確実に実行できる。その考えを持って仕事をしていれば、納期に遅れることもありません。
あとは、しっかりスケジュール通りに仕事を進め、中間地点に対する達成率を進捗報告していきましょう。
余裕があるときは周りのサポートに徹する
ちなみに、重点的に仕事をしなければならない時期以外では、率先してほかのメンバーのサポートをすべきです。
仕事は1人ではできないのですから、しっかり周りのサポートをすることも大切です。ただ、その時期を見誤らないようにしましょうということです。
【ポイント③】ほかの部署の人との交流
3つ目のポイントは、ほかの部署の人との交流を持つことです。
出世する人は、例外なく周りからの評判が良いと言いました。その鍵となる、コミュニケーションスキルを身につけていきましょう。
相手にギブすることがコミュニケーションスキルを身につけるうえで大切
コミュニケーションスキルを身につけるうえで大切なのは、知識のギブアンドテイクです。
一方的に知識を増やそうとしても、そう簡単にはいきません。見ず知らずのあなたに、わざわざ知識を提供してくれる人なんていません。
テイクを得るには、自分から積極的にギブすることが大切です。そこで、知識のギブアンドテイクをするためのコツを紹介します。
ギブアンドテイクのコツ
普段、自分のしている仕事の中で、直接的には関係ないけど、雑学知識として知っておきたいようなことがあります。それをネタに他部署の人と交流を計りましょう。
ここで言うネタは、大小なんでも構いません。
例えば、技術職の人に対してならば、機械をどうやって保守しているのか。経営企画の部署の人に対してならば、会社の決算をネタに自分の意見についてどう思うか聞いてみる。
普段仕事をしている中で、ふと気づいたことで良いのです。気づいたことの専門知識を持っている方に、雑談程度で聞いてみるのが良いでしょう。
相手に感謝の気持ちを込めて質問する
ここでもう一つ大切なことは、質問した相手に感謝の気持ちをしっかり伝えることです。
一方的に質問するような、『これ、教えて』というやり方では、相手もめんどくさいと思います。でも、きちんと感謝の気持ちを持ちながら質問したことに、めんどくさいと思う人はいません。
むしろ、自分を頼ってくれたと良い気持ちになりませんか?
これこそ、スムーズなギブアンドテイクを実現するポイントです。
評判を得られるのは地道な努力の結果
私はそれこそ、社内の誰よりも他部署の人と交流をしていたと自負しています。
自分の仕事で得た知識をきいてみる。関係ありそうな話題ならそれをネタに振ってみる。疑問があれば聞いてみる。
これを繰り返していることで、だんだんと相手との信頼関係が成り立ちます。
すると、前述した統括とリーダーとの関係性のように、あなたのことがどこかで話題になります。『そういえば、営業の◯◯さんにこの仕事について聞かれたよ。良く理解していたなぁ。』というように。
地道な活動ではありますが、出世するためには、このように評判を得ることが大切です。
コミュニケーションで組織を全体的に見る力を養える
さらに、この方法では、組織を全体的に、俯瞰的に見る力も養えます。
他部署の人の考え方を理解することで、仕事をスムーズに進められることがあります。
『この仕事は次にこう動くはずだ。そのときにこの資料もあると便利だから添付しておこう。』
このように、あなたの一歩先で相手がする仕事を考えるきっかけにも繋がります。
やはり上の立場に立つならば、自分の部署だけでなく組織全体を見る力が必要です。この力を養うためにも、他部署の人とコミュニケーションを図ることがおすすめです。
まとめ
- キーパーソンを見極める
- 自分で全部をやらない
- ほかの部署の人との交流
これが、出世する人の特徴です。
この3つの全てに共通することは、感謝の気持ちを持って接するということです。
ときには、腹黒く接することも必要なときがありますが、基本は相手に感謝の気持ちを持って接する。ギブをいっぱいすることで、テイクを得られるのです。
もしあなたが、『出世したい!』と考えているならば、この記事で解説したことに注意しながら働けば、きっと出世コースに乗ることができるでしょう。
今の若い人は、出世したくないという気持ちを持っている人が多いです。だからこそ、出世したい人にとっては、組織での地位確立はヌルゲーでもあります。
しっかりと本質を見極めながら働くこと。これこそが出世する人に共通していることです。
すぐにでも考えて行動していきましょう。それが、未来のあなたのためになります。
以上が、『指導担当が明かす出世する人の特徴』でした!